19世紀前半バーデン大公国における鉄道建設 ―複線敷設の技術史的考察について―
査読付き論文。本稿は従来研究蓄積の乏しかった複線敷設の観点から、19世紀前半のバーデン広軌鉄道を考察した。すなわち当該鉄道が早い時期に複線化に着手した根拠と経緯、レール種類の変更に伴う工事の様子を実証的に明らかにした。このような考察はバーデン広軌鉄道の技術特性や戦略性の全体像を理解する一助となるとともに、システム変更時の際に当該鉄道の複線化が果たした重要な役割も明らかにした。(30頁)
鉄道史学(査読あり)
第39号