ドイツにおける鉄道と経済発展-フレムトリンクの見解を中心に-(1)
本稿は、19世紀中葉から後半のドイツにおける経済発展を鉄道建設との関連の下で理解しようとするものである。その理解のために経済発展の理論的支柱を明らかにした後、これを具体的データによりあとづけて考察してゆく。第Ⅰ章では、経済発展の原動力となる主導部門の定義づけを行い、次いで外部経済の概念を明らかにした上で、外部経済と経済発展の関連について言及する。こうした理論的枠組みを踏まえて、第Ⅱ章ではドイツの鉄道建設について具体的なデータをもとに検討し、その経済効果に関して考察を加える。(20頁)
広島経済大学経済研究論集
第17巻
3号