本書の目的は、営業活動の生産性尺度を開発の問題を試論的に展開することである。セールス・マネジメントに関する研究は、売上数字を最も重要な成果尺度としてきたが、売上は起業の総合力の結果として決まるものであって、営業部門の成果尺度としては、必ずしも適切ではない。そこで本書では、営業管理の問題を、間接管理問題、相互作用問題、条件統制問題の三つに分類し、営業活動が担うべき機能の性質をまず検討した。間接管理問題の解決こそ営業マネジメントの最も重要な課題となるのだが、相互作用問題、条件統制問題の同時解決を視野に入れた間接管理問題の解決こそが必要となる。その解決度の指標としての性格を持つ生産性尺度の指標を試論的に考察した。(広島経済大学共同研究助成金2003-Bによる助成研究の成果)(共著:細井謙一、竹村正明.)