Still Looking East?:A Case Study on the Next Strategy of Japanese Company in CEE
我が国企業の海外展開の事例に基づき、中欧諸国にとって、日本企業のビジネス・モデルが模範とならないことを、実証的、かつ論理的に示した。そもそも我が国企業は、いわゆるカイゼンによるインクリメンタルなイノベーションを得意としているが、そうした手法が成果を上げるためには、ラディカルなイノベーションが起きず、マーケットが既存技術のインクリメンタルな向上を求めている場合に限定される。実際、中国やインドなど、今日の世界経済をけん引している成長市場では、機能や性能を減じて、必要最低限の機能を持った製品を供給するという、性能低下型のイノベーションが求められている。日本企業は、こうした事態に対応しきれず、新興市場で軒並み苦戦している。こうしたことから、中東欧諸国は、今後の成長モデルとして日本型のカイゼンを模範とすべきでないことを主張した。。(共同研究:細井謙一・小林一・原頼利・竹村正明)
17th Annual Conference on Business and Marketing Strategies for Central and Eastern Europe, Vienna, Austria