企業間のネットワークにおいは、一般的には、Burt(1992)のいう構造的空隙を橋渡しするポジションを得ることがもっとも有利であると言われる。本研究では、我が国において近年急成長している複数の中小企業の事例から、同じ構造的空隙を橋渡しするポジションであっても、リンクの強弱の使い分けの妙で、業績に違いが出る可能性があることを検討した。成功している事例では、コアビジネスの部分では少数の協力企業と密接な関係を結び、コアビジネス以外の分野の企業や研究期間とは広く薄く弱いリンクを張っているという事例がみられた。Yoritoshi Hara, Yoshiyuki Nakagawa, Kenichi Hosoi, and Masaaki Takemura.