販売とはいかなる活動であるのかということを、パーソナル・セリング研究の成果をもとに、考察した論文。パーソナル・セリング研究においては、販売とは顧客の説得であると考えられている。こうした販売観は、今日では、販売員の販売状況への認知と適応として、記述され、研究されている。本稿では、こうした販売観が、認知的アプローチとして結実する経緯を述べ、また認知的アプローチの具体的な研究成果をレビューすることによって、研究の進むべき方向を考察した。なお、本報告の内容は、平成7年9月発行の消費者行動研究第2巻第1号,pp.75-90に同名の論文として加筆・修整され、まとめられている。(上記論文「パーソナル・セリング研究の現状と課題」)