営業活動の生産性を上げるために、SFA(Sales Force Automation)を活用する企業が多い。典型的な例としては、営業活動の標準的なプロセス(ドミナント・プロセス)を設定し、商談の進捗状況を管理するわけであるが、そのことが営業活動に与える影響について考察した。実際の営業活動がドミナント・プロセスから離れた場合、二つのタイプの逆機能が働く。ひとつは想定以上に進捗の早い商談に対する原則圧力である。これはドミナント・プロセスが現実の進捗状況とのかい離を異常なものとして認識させるからである。二つ目は想定以上に進捗が遅い営業活動に対する加速圧力である。これはドミナント・プロセスを設定することで、やるべきことをやっていないからだと認識されることから生じる。奇策を打って、一気に挽回をはかるよりも、間違いがなかったか再確認をするという手間のかかる方向への努力を促す。このように営業活動にとって、ドミナント・プロセスを設定することが必ずしも生産性を高めることだけに寄与するわけではないということを指摘した。