2020年 4 月と 8 月に広島経済大学地域経済研究所が実施した広島市お好み焼き店経営実態調査の結果に基づき、広島市内のお好み焼き店の経営状態について分析を行った。新型コロナウィルス(COVID-19)の感染拡大に伴い、広島市内のお好み焼き店の業績は低迷しているが、その低迷の度合いには広島市中区とそれ以外の区で格差がある。この地域差は、お好み焼きという名物をシンボルとし、宴会に対応したすることで成功してきた広島市中区の店舗のビジネスモデルが、コロナ禍で逆機能化するという「意図せざる結果」であったことを、定量的に明らかにした。