論文

基本情報

氏名 細井 謙一
氏名(カナ) ホソイ ケンイチ
氏名(英語) Kenichi Hosoi
所属 広島経済大学 経営学部 経営
職名 教授
researchmap研究者コード 1000194616
researchmap機関 広島経済大学

題名

アフターコロナ禍におけるお好み焼き店の業績回復戦略の課題

単著・共著の別

共著

著者

 

担当区分

 

概要

細井謙一(2021)で提示した、広島市中区のお好み焼き店の「宴会対応型名物化ビジネスモデル」が逆機能を起こしているということについて、その逆機能がなぜ生じるのかを理論的に考察し、アフターコロナ禍において業績回復戦略を検討するための理論的な研究課題を提示した。ビジネスモデルの逆機能が生じるのは、①行為の意図せざる結果が生じる場合、②ビジネス・エコシステムが成立し逆機能化する場合、③個々のお好み焼き店の個別戦略が硬直化し逆機能化する場合が考えられる。また、それぞれに対応した理論的研究課題も提示した。①については、何らかの経営手法の選択が逆機能を導くのであるから、経営手法の選択を規定する主要な要因としてバリューネットワークの在り方を検討すべきであるとした。②については、ビジネス・エコシステムの成立史を研究すべきこと、また個々のビジネス・エコシステムが、環境変化によって所期の目的に不適合になった時に特に逆機能化の原因となりやすいことから、ビジネス・エコシステムのタイプの特定とタイプ間の移動障壁に着目して成立史を研究すべきことを示した。③については、各お好み焼き店の個別戦略に大きく影響するものとして店主ないし経営者のライフヒストリー(あるいはライフストーリー)に関する研究が必要であることを指摘した。個々の店主にとって、お好み焼き店を経営するに至った経緯や動機はさまざまであり、必ずしも財務的な成果をあげることが経営目標になっているとは限らないからである。また、このように、アフターコロナ禍におけるお好み焼き店の業績回復戦略を論じるための理論的研究課題を特定するだけでなく、それらが産業組織論的な「構造-行為-成果」のそれぞれにたいおうするものとして、連関構造をとっていることも指摘し、当該研究のため研究枠組みを提示した。(共著:細井謙一、金丸輝康、竹村正明)

発表雑誌等の名称

広島経済大学経済研究論集

出版者

 

第45巻

第1号

開始ページ

1

終了ページ

15

発行又は発表の年月

2022/07