販売管理論の新展開－営業研究への適用－

最近盛んになりつつある営業研究に販売管理論の研究成果を適用する際の問題点を考察した論文。販売管理論は、間接管理問題と相互作用問題という二つの基本問題の解明を使命とする。この二つの基本問題の存在自体は、販売管理論の営業研究への適用を妨げるものではない。問題は、この二つの基本問題の取り上げ方が、販売管理論においては極めて硬直的であり、営業活動の多様な現実をとらえる際の妨げになっている点にある。本稿では、販売管理論と最近の営業研究の成果を比較検討することから、この点を指摘し、研究の進むべき方向を考察した。

広島経済大学経済研究論集

第18巻

第4号