税制改革と移行効果
本稿ではライフサイクルモデルを用い、初期定常状態で増税が行われた場合、課税ベースの違いが家計行動へどのような初期ショックを与え、そのショックがどのような過程を経て、新たな定常状態に向かうのかを分析した。総消費支出への初期ショックは、消費税による増税の場合が大きく、将来の賃金、年金への見通しが暗い場合が最も今期の消費支出が落込む結果となった。
経済学研究(広島大学大学院)
第15集