論文

基本情報

氏名 宮岡 弥生
氏名(カナ) ミヤオカ ヤヨイ
氏名(英語) Yayoi Miyaoka
所属 広島経済大学 教養教育部会
職名 教授
researchmap研究者コード 5000010728
researchmap機関 広島経済大学

題名

Priority information used for the processing of Japanese sentences: Thematic roles, case particles or grammatical functions?

単著・共著の別

共著

著者

 

担当区分

 

概要

日本語の文の認知処理において、最も基本となる情報は何かを検討した論文である。文処理における語順効果(正順とかき混ぜ)に関する五つの実験を行い、「意味役割(thematic roles)」、「格助詞(case particles)」、「文法機能(grammatical functions)」について情報の重要性を検討した。まず、実験1(二項動詞文)および実験2(三項動詞文)で、「スクランブル効果(scrambled effects)」を確認し、日本語には階層的な基底構造が存在することを示した。実験3では、受動文(意味役割と格助詞で基底語順の予測が異なる)についての文処理実験を行い、意味役割ではなく格助詞が基本情報を提供していることを示した。実験4では、可能文(格助詞と文法機能で基本語順の予測が異なる)を使って文処理実験を行い、文法機能が語順を決めていることが分かった。実験5では、使役文で格助詞の「に」と「を」の語順が異なる条件について検討したが、やはり格助詞に左右されることなく文法機能の情報が基本情報を提供していることが分かった。以上の実験で、文の多様な条件を満足しうる普遍的な語順情報を提供しているのは、文法機能であることが明らかになった。Tamaoka, K., Sakai, H., Kawahara, J., Miyaoka, Y., Lim, H., & Koizumi, M.
共同研究につき本人担当部分抽出不可能

発表雑誌等の名称

Journal of Psycholinguistic Research (Springer, The Netherlands)

出版者

 

34(3)

 

開始ページ

273

終了ページ

324

発行又は発表の年月

2005/07