接尾辞「ぶる」を単語に付加した場合に、単語の価値評価がどう変化するかを質問紙法により調査した。その結果、「良妻」のようなプラス価値語に「ぶる」を付加すると、マイナス評価へと価値転換が起こることが分かった。同様に、マイナス価値語の「悪妻」に「ぶる」を付加しても、あるいは「学生」や「既婚者」などの中間的な価値の単語に「ぶる」を付加しても、その価値評価は中間的な値となった。ところが、「彼女は悪妻なのに良妻ぶっている。」のような文を提示して基準を設定すると、プラスからマイナスへの大きな価値転換が起こった。逆に「彼女は良妻なのに悪妻ぶっている。」とすると、基準が無い場合と同様に、中間的な価値へと収束した。これらの結果は、20歳前後の若い世代と30歳から40歳代の世代で、大きくは変わらなかった。玉岡賀津雄・宮岡弥生・黄其正
共同研究につき本人担当部分抽出不可能