本研究は、まず、社会主義建設期における中国東北部の都市改造(1949年~1977年)について概観し、つぎに、中国東北部の改革・開放後における都市の再改造計画と都市システムの変化(とくに1978年以後)について論じ、最後に、中国東北部における都市問題について考察したものである。その結果、1949年中華人民共和国建国後、社会主義型の工業立地論や、毛沢東の「都市理論」論などの社会主義政策によって「単位」を中心とする小経済圏を形成し、国際経済学・都市経済学・空間経済学の視点で、社会主義段階において東北部都市システムが編成されることを明確にした。