台湾における慣習法の史的変容について―「典」の外在的変容を主軸として―
現行台湾民法典には、慣習法上の権利としての「典権」が今なお存在する。清国統治期の慣習としての「典」が日本統治期において「典権」とされ、戦後の中華民国民法へと受け継がれていく過程について、その性質をめぐる議論の変遷に焦点をあて、内在する矛盾点を指摘した。
広島経済大学研究論集
第35巻
第4号