「国語科平和教材における文章表現指導に関する基礎的研究 ―児童作文「ぼくとおばあちゃんの二日間」を中心に―
平和教育で扱われる戦争体験が安易に一般化・類型化されている、という批判に応えるため、児童作文の実践記録から平和作文の新たな可能性を探ろうとした。日本作文の会の会員が書かせた1つの児童作文を取り上げて、取り上げられている内容、用いられている表現を分析したところ、戦争体験の周辺的な内容に着目すること、取材した内容から文章表現への過程で自覚的な加工を意識させることで、平和作文の新たな展開が可能であることが明らかになった。
「国語教育研究」 第56号(広島大学国語教育会)