学士教育におけるレポート指導の改善のために、小・中学校の国語科教科書の図表教材の特徴と課題を明らかにしようとした。昭和56年(1981年)から平成28年(2016年)の全社の教科書から対象教材を抽出したところ、小学校では112教材(のべ数)、中学校では142教材があった。平成20年の学習指導要領の改訂に伴って、教材数が著しく増え、内容も具体化・詳細化されるようになっていた。しかし、依然として図表の扱いが参考資料にとどまり、主張の根拠として積極的に活用しようとするものが少ない。特に、図表から自分の主張への展開過程に大きな課題が見られた。