心情をすくい取ることば-「四面楚歌」(『史記』項羽本紀の場合)-
・文学作品には、文脈がとぎれたところが必ずある。凝縮度の高い文章であればあるほどそれが作品を大きく動かす。そうした箇所に注目し、その心情を言語化する活動を通じてより深く考えさせるとともに、言葉を発見させる機会としたいと考えた。『史記』四面楚歌の場面で多くの生徒は項羽に共感を示し、その後脱出することに違和感を示す。そこで「感情を表すことば」を集めさせ、マップを作り、考えさせた実践であった。
『国語科研究紀要』
第38号