芭蕉と杜甫
・江戸元禄の芭蕉は、高次の文芸性を追求し正風俳諧を確立、後世、俳聖と称される。芭蕉は西行はじめ多くの文人を敬幕したが、就中最も心魅かれたのは杜甫であったようだ。多くの作品に杜甫の人生や作品をふまえた跡がある。その跡をたどり、どのように受容したかを検証したのが本論文である。受容を形態、表現・内容等から分析し、その過程を整理し、芭蕉作品と杜詩、江戸時代に見られた杜詩関連の記述の対照表を付した。
『漢文教育』
第3号