現代に生きる中・高校生のための日本漢詩・日本漢文の教材化 (2)
・本論文は、日本漢詩が真に結実したのを江戸時代と捉え、そこに見られる日本意識の考察と授業実践及び考察からなる。萩生徂徠『訳文荃蹄』題言の分析から中国古典を日本人が学習する際のポイントを指摘、さらに広瀬旭荘の詩から漢字・漢語が江戸詩人の文学的営為に及ぼした影響を考察した。その上で、現行教科書所収の菅茶山「冬夜読書」、正岡子規「送夏目漱石之伊予」をそれぞれ異なる観点で授業実践し、分析、考察した。 共著者名:岡本惠子、富永一登、朝倉孝之、佐藤利行
『広島大学学部・附属共同研究紀要』
第35号