数学教育雑誌『数学教育』への寄稿である。中学校2年生が初めて証明に出会う「平行線と角」において,ジグソー法を用いた授業提案を行った。ジグソー法を用いることで,対頂角が等しいことを生徒が説明する姿が見られること,平行線の錯角が等しいことの根拠として対頂角と平行線の同位角の性質を利用しようとする姿が見られること,以上を通じて定理と公理の概念が無理なく理解できることなどがある。教員の説明する時間を極力省くことで,生徒が思考し対話する時間を十分に確保しており,新しい指導要領で重要性が強調されている「主体的で対話的な学び」を実現する授業提案となっている。