高等学校,数学B「数列」で学習する漸化式を利用して,エボラ出血熱の感染者数の推移を予測し,漸化式の有用性を感じさせる授業の提案である。授業展開は4段階である。第一に伝染病感染が拡大する仕組みのモデル化と仮想実験を行う。第二に仮想実験から得られた感染者数の推移を数列として漸化式で表現する。第三に漸化式を用いて実験値の再現を行い,感染者数の推移がモデルで再現されることを示す。最後に,エボラ出血熱の感染者数の推移を予測する。生徒記述の評価により,クラスの約半数の生徒が漸化式の有用性が感じられたと判断した。