本研究では,小学校,中学校,高等学校等で実施されるいじめアンケート調査のよりよい運用に資する知見を得ることを目的に,回答者の態度に関する調査を行った.具体的には,回答時の負担感や正直性,回答結果の公開範囲,回答の形式・環境の選好について,それらの程度を,大学生を対象に調べた.また,それらの程度とビッグファイブとの関連についても調査した.主だった結果として,いじめアンケート調査をオンラインで,また自宅で回答することが好まれるということがわかった.加えて,回答者の勤勉性が高いと,回答時の負担感が強く,正直性が低くなる可能性が示された.